右衛門うえもん)” の例文
旧字:右衞門
そうしてこの部屋の出入り口に近い、片寄ったところには大蔵おほくらやつ右衛門うえもんが、大鉞おおまさかり砥石といしへかけて、ゴシゴシといでいた。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
初め助太郎とかなとは、まだかなが藍原右衛門うえもんむすめであった時、穴隙けつげきって相見あいまみえたために、二人は親々おやおやの勘当を受けて、裏店うらだなの世帯を持った。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「弟の右衛門うえもんすけ義助も打ち連れて、三名これへ見えまする」
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
のぼされ、弟の脇屋義助わきやよしすけは、右衛門うえもんすけとなった。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)