“半狂気”の読み方と例文
読み方割合
はんきちがい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
其後そのご幾年いくねんって再び之を越えんとした時にも矢張やッぱりおそろしかったが、其時は酒の力をりて、半狂気はんきちがいになって、漸く此おそろしい線を踏越した。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
また土耳古人のこういう半狂気はんきちがいに対する笑い方といったら、一種特別不思議でね、第一おおきな鼻の鼻筋の、笑皺わらいじわというものが、何とも言えない。五百羅漢ごひゃくらかんの中にも似たらしい形はない。
もとより半狂気はんきちがいの酒乱のような女が、何を云うか判ったものでは無いが、彼女かれは自分の未来の妻たるべき冬子に対して、一種の根強い嫉妬心を懐いているのは事実らしく、加之しかも自分に対しても
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)