いそし)” の例文
朕薄徳を以て、恭しく大位を承け、志は兼済あはせすくふに在りて、いそしみて人物ひとづ。率土の浜は已に仁恕にうるほふと雖も、而も普天之下あめのしたは未だ法恩を浴びず。
君臣相念 (新字旧仮名) / 亀井勝一郎(著)
ちょうど科学者が少しでもこの世を真理に近づけたいと仕事にいそしむように、私は生きている間に少しでもこの世を美しくしてゆきたいと念じている者です。
美の国と民芸 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
その中には田疇でんちゅうと、山林と、道路と、家屋とが散在して、人々は各〻その或る部分を私有し、田園の整理と平安とにいそしんでいる。他人の畑を収穫するものは罪に問われる。
惜みなく愛は奪う (新字新仮名) / 有島武郎(著)