トップ
>
勘亭流
>
かんていりゅう
ふりがな文庫
“
勘亭流
(
かんていりゅう
)” の例文
勘亭流
(
かんていりゅう
)
の細字で役割を記してあるのがかなり読みにくい上に、古来の習慣として“
捨役
(
すてやく
)
”なるものが附け加えられている場合が往々ある。
明治劇談 ランプの下にて
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
壁が崩れ落ちたと思うところに、
日章旗
(
にっしょうき
)
を
交叉
(
こうさ
)
した間に
勘亭流
(
かんていりゅう
)
で「祝開店、佐渡屋さん」と書いたびらをつるして隠してあるような六畳の部屋だった。
星座
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
天
(
あま
)
の
川
(
がわ
)
の
澄渡
(
すみわた
)
った空に
繁
(
しげ
)
った木立を
聳
(
そびや
)
かしている
今戸八幡
(
いまどはちまん
)
の前まで来ると、蘿月は
間
(
ま
)
もなく並んだ軒燈の間に
常磐津文字豊
(
ときわずもじとよ
)
と
勘亭流
(
かんていりゅう
)
で書いた妹の家の
灯
(
ひ
)
を認めた。
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「
所作事
(
しょさごと
)
、
道成寺入相鐘
(
どうじょうじいりあいのかね
)
」——怪しげな
勘亭流
(
かんていりゅう
)
、それを思い切って筆太に書いた下には、
鱗
(
うろこ
)
の
衣裳
(
いしょう
)
を振り乱した美しい姫、大鐘と撞木と、坊主が数十人、絵具が、ベトベトとして
生
(
なま
)
な色。
大菩薩峠:09 女子と小人の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
今はもう昔がたりになったが、あの小さい劇場の有楽座が建ったはじめに、表に
勘亭流
(
かんていりゅう
)
の字で書かれた有楽座という小さい漆塗りの看板が掛っていたのに、私は奇異の眼をみはった事があった。
丸の内
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
▼ もっと見る
「だって、後見がうまくなけりゃ太夫が引立たねえや。さあさあ、殿様の曲芸、
米芾様
(
べいふつよう
)
の筆を以て、
勘亭流
(
かんていりゅう
)
の看板をお書きになろうとする小手先の
鮮
(
あざや
)
かなところに、お目をとめられてごろうじろ」
大菩薩峠:18 安房の国の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
役割の文字も在来の
勘亭流
(
かんていりゅう
)
を廃して、すべて活字を用いた。
明治劇談 ランプの下にて
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
勘
常用漢字
中学
部首:⼒
11画
亭
常用漢字
中学
部首:⼇
9画
流
常用漢字
小3
部首:⽔
10画
“勘亭”で始まる語句
勘亭張