“かんていりゅう”の漢字の書き方と例文
語句割合
勘亭流100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
所作事しょさごと道成寺入相鐘どうじょうじいりあいのかね」——怪しげな勘亭流かんていりゅう、それを思い切って筆太に書いた下には、うろこ衣裳いしょうを振り乱した美しい姫、大鐘と撞木と、坊主が数十人、絵具が、ベトベトとしてなまな色。
今はもう昔がたりになったが、あの小さい劇場の有楽座が建ったはじめに、表に勘亭流かんていりゅうの字で書かれた有楽座という小さい漆塗りの看板が掛っていたのに、私は奇異の眼をみはった事があった。
丸の内 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
「だって、後見がうまくなけりゃ太夫が引立たねえや。さあさあ、殿様の曲芸、米芾様べいふつようの筆を以て、勘亭流かんていりゅうの看板をお書きになろうとする小手先のあざやかなところに、お目をとめられてごろうじろ」
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)