劫初ごふしよ)” の例文
空一面に渋い顔を開いて、遙かに遙かに地球の表面おもてを圧して居る灰色の雲の下には、圧せられてたまるものかと云はぬ許りに、劫初ごふしよまま碧海あをうみが、底知れぬ胸の動揺ゆるぎの浪をあげて居る。
漂泊 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
かくて劫初ごふしよの昔より、かくて無數の歳月を
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
歌へり『劫初ごふしよ』、かかればはてのくまも
劫初ごふしよの朝の森のはなほも殘りて
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
のぼるはいづこ、劫初ごふしよ砂子いさご濱べ?
春鳥集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
劫初ごふしよの浪に、いと
春鳥集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)