功績てがら)” の例文
高田家の三代許り以前まへの人が、藩でも有名な目附役で、何とかの際に非常な功績てがらをしたと言ふ事と、私の祖父おぢいさんが鉄砲の名人であつたと言ふ事だけは記憶おぼえてゐる。
刑余の叔父 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
勿論もちろん男の憎い事などは産が済んだ一刹那いっせつなに忘れてしまった自分は、世界でこの刹那に一大功績てがらを建てたつもりですから、最早如何なる憎い者でもゆるしてやるといったような気分になります。
産屋物語 (新字新仮名) / 与謝野晶子(著)
またそれが祖先たちの功績てがらに報いる所以ゆえんだと思われます。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)