力彌りきや)” の例文
新字:力弥
其れから大詰に仇方かたきがたに仕へて居る彌五郎の息子野助のすけ(実は力彌りきや)が主人の為に父と戦ひ一刀に斬られる所がある。これ等も変つて居るので観客くわんかく大受おほうけである。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
庄吉 座元がお見舞ながら伺はなければならないのでござりますが、正月の芝居のあと始末がまだごた/\して居りますのでこの力彌りきやめが名代に參上いたしました。
近松半二の死 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
大阪侯がげきして仙台侯に斬り附けると云ふのが序幕で、次には大阪侯の切腹、其れから仇打かたきうちの相談が済むと力彌りきやに当る彌五郎の息子が敵の仙台侯に仕へて居て仇打かたきうちを父に思ひまれと忠告したり
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)