“割腹”の読み方と例文
読み方割合
かっぷく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、手分して尋ねて来ると、今し泥舟は割腹かっぷくしようとしている態なので、あっと、人々は仰天して左右から彼の身へ飛びついた。
剣の四君子:04 高橋泥舟 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
このたびの儀は、備前家来日置帯刀へきたてわきに謹慎を申し付け、下手人滝善三郎に割腹かっぷくを申し付けたから、そのことを各国公使に告げるよう勅命をこうむった、としたためてある。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
黄昏たそがれの頃、独りで、裏山の亡母ははの墓前へ行って、好きな横笛を吹いていたと思うと、その笛の音が途切れた頃、彼は、草の上に坐って、割腹かっぷくしていた。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)