切磋せっさ)” の例文
今ここに会社を立てて義塾をはじめ、同志諸子、相ともに講究切磋せっさし、もって洋学に従事するや、事、もとわたくしにあらず、広くこれを世におおやけにし
慶応義塾の記 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
その他高杉に与うるの書、久坂に与うるの書の如き、互に切磋せっさ砥厲しれい、感激、知己の意を寓するもの、一にして足らず。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
当時の沢庵は、未来の鋒鋩ほうぼうを蔵しつつ、まだ泉州堺大安寺だいあんじの文西西堂について、学徳の切磋せっさ孜々ししたる頃であった。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それでもなお、講誦を止めず切磋せっさおこたらず、孔子と弟子達とはまずに国々への旅を続けた。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)
桂川甫周ほしゅう、杉田鷧斎いさい等起り、専精してもって和蘭の学に志し、相ともに切磋せっさし、おのおの得るところありといえども、洋学草昧そうまいの世なれば、書籍しょじゃくはなはだとぼしく、かつ、これを学ぶに師友なければ
慶応義塾の記 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)