出入いでい)” の例文
美田みたの源次が堀川ほりかはの功名にうつゝかして赤樫あかがしの木太刀を振り舞はせし十二三の昔より、空肱からひぢでて長劒の輕きをかこつ二十三年の春の今日けふまで、世に畏ろしきものを見ず、出入いでいる息をのぞきては
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
居待って討ち取る心組み、出入いでい呼吸いきを調えて、相手の変化を睨んでいる。
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
長崎の港の岸に浮かばしめしドイツ潜航艇せんかうていにわれ出入いでいりつ
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
やまひある人いくたりかこのへや出入いでいりにけむ壁は厚しも
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)