かつ)” の例文
字引じびきを見ると、かつの字はもと家をささうる材木の意味であり、したがって人の場合には重荷をになってえる意を含ませてあるとくが、これはいわゆる勝つ所以ゆえんを最もよく表したものと思う。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
いわゆる強さの形が変化するというは、かつの字について前の「説文せつもん」にいえるがごとく、重荷をになうて堪えること、すなわち辛苦艱難しんくかんなんに堪える、耐忍たいにんの力あることをもってその強さが計られる。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)