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倚凭
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よりかゝ
ふりがな文庫
“
倚凭
(
よりかゝ
)” の例文
あるものは机に
倚凭
(
よりかゝ
)
つて
頬杖
(
ほゝづゑ
)
を突いたり、あるものは又たぐる/\室内を歩き廻つたりして、いづれも熱心に聞耳を立てゝ居る様子。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
その額の下に燈臺守の子供らしい娘が
倚凭
(
よりかゝ
)
つて立つて居た。猶よく見やうとするうちに、一艘の汽船が駿河灣の方から進んで來た。
伊豆の旅
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
丑松は室の入口に立つて眺めた。見れば郡視学の
甥
(
をひ
)
といふ勝野文平、灰色の壁に
倚凭
(
よりかゝ
)
つて、銀之助と二人並んで話して居る様子。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
丑松が男女の少年の監督に
忙
(
せは
)
しい間に、校長と文平の二人は
斯
(
こ
)
の静かな廊下で話した——並んで灰色の壁に
倚凭
(
よりかゝ
)
り
乍
(
なが
)
ら話した。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
とばかりでお節は部屋へ上ると直ぐ着物も着更へずに柱に
倚凭
(
よりかゝ
)
る、お栄も
酷
(
ひど
)
くガツカリした様子をして隅の方に足を投出す。二人とも溜息ばかり
吐
(
つ
)
いた。
出発
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
私達二人は店の横手の日のあたつた土藏のところに
倚凭
(
よりかゝ
)
りながら、少年らしい簡單な言葉を
交換
(
とりかは
)
すのみでした。
幼き日:(ある婦人に与ふる手紙)
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「どうだネ、お墓は綺麗に成つて居たかネ。」と叔父さんは仏壇に
倚凭
(
よりかゝ
)
りながら、お節に尋ねた。
出発
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
庭の内も今は草木の盛な時で、柱に
倚凭
(
よりかゝ
)
って眺めると、新緑の香に圧されるような心地がする。
朝飯
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
と小聲で言つて聞かせますと、子供も石の柵に
倚凭
(
よりかゝ
)
つて眺めました。
幼き日:(ある婦人に与ふる手紙)
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
倚
漢検1級
部首:⼈
10画
凭
漢検1級
部首:⼏
8画
“倚”で始まる語句
倚
倚掛
倚子
倚添
倚懸
倚頼
倚木
倚水楼
倚像
倚声