“伊勢路”の読み方と例文
読み方割合
いせじ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
慶応四年の五月から六月へかけて、伊勢路いせじより京都への長道中を半蔵と共にしたその同じ思い出につながれているのも、この男である。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「このような身の上でござりますから、どこという定めもござりませぬ。中国から京大坂、伊勢路いせじ、近江路、所々をさまよい歩いておりました。」
青蛙堂鬼談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
おりから伊勢路いせじ一円は、いよいよ秀吉ひでよしが三万の強軍をりもよおして、桑名くわな滝川一益たきがわかずますを攻めたてていたので、多羅安楽たらあんらくの山からむこうは濛々もうもうたる戦塵せんじんがまきあがっていた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)