“二所”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふたところ81.8%
ふたとこ18.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし困る事には、いつも茶の竪縞たてじま単物ひとえものを着ているが、膝の処には二所ふたところばかりつぎが当っている。それで給仕をする。汗臭い。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)
秋になってから始終しょっちゅう雨が降り続いた。あの古い家のことだから二所ふたところも三所も雨が漏って、其処ら中にバケツやたらいを並べる。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
あゝ有り難うござりますると喜び受けて此中の仕様を一所ひととこ二所ふたとこは用ひし上に、彼箇所は御蔭でうまう行きましたと後で挨拶するほどの事はあつても当然なるに、開けて見もせず覗きもせず
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
蚊帳かや吊手つりて二所ふたとこばかりはずして、脇差の側へピッタリ坐った。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)