乱破らっぱ)” の例文
乱破らっぱとか出抜すっぱとかと呼ばれていた山武士野武士の類は、百姓のような見せかけをしているが、保元ほうげん以来、つぎつぎに滅亡した源平藤橘の血脈をひく武辺のまがいで、夢想家が多く
うすゆき抄 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
乱破らっぱに化けて、敵へも味方へも節操を売りなどしたため、平和になると、武家からも民衆からも追われてしまい、素質の悪いのは、山野に封じこめられて追剥稼おいはぎかせぎに落ち、性骨しょうぼねのある者は
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
関東一の乱破らっぱの大将、風摩小太郎が紀州貝塚の一揆に信長の手につき、さとカマリ(大掠奪)で蘆屋道益の血族を焼き殺し、その風摩小太郎が、道益の子の道長に箱根の木賀の湯で討たれるあたりが
うすゆき抄 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
乱破らっぱをつかって、流言を放つ。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)