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不縹緻
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ぶきりょう
ふりがな文庫
“
不縹緻
(
ぶきりょう
)” の例文
「それにわだば、——わたくしこんなに
不縹緻
(
ぶきりょう
)
ですから、せめてお針ぐらい上手にならなければ、お嫁に貰ってもらえませんわ」
あだこ
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
小兵
(
こひょう
)
ではあるが着飾らない程に身なりも整っておるし、一部でひどく悪口いうほど
不縹緻
(
ぶきりょう
)
でもないし、才気を鼻にかける男とも見えない。
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
十八の富江と菊龍は乱れた髪やはれぼったい眼縁などでひどく
不縹緻
(
ぶきりょう
)
に見えたにもかかわらず、その脈うちはちきれるような頬の赤らみと張りかたや
地上:地に潜むもの
(新字新仮名)
/
島田清次郎
(著)
不縹緻
(
ぶきりょう
)
な愛子によって一層引き立って見えるところから、その単純な彫刻的な白い顔が、はしなく異郷にいる滝川の情熱をかき立てたものらしかった。
縮図
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
うちのお
鍋
(
なべ
)
も
女
(
おんな
)
なら、おせんちゃんも
女
(
おんな
)
だが、おんなじ
女
(
おんな
)
に
生
(
うま
)
れながら、お
鍋
(
なべ
)
はなんて
不縹緻
(
ぶきりょう
)
なんだろう。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
▼ もっと見る
底も
蓋
(
ふた
)
もないよ。徳松の不始末が知れた上、主人の総兵衛は、お道のおしゃれで薄っぺらなのがだんだん嫌になったのさ。それに比べると、お杉は
不縹緻
(
ぶきりょう
)
だが良い女だ。
銭形平次捕物控:142 権八の罪
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
『よくもまあこう
不縹緻
(
ぶきりょう
)
が揃ったもんだ』とナヂェージダは、オリガと官吏夫人を見比べながら心に思う。それからカーチャを見て、『娘の方はまず十人並みだ』と思う。
決闘
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
美しいというほどではないが、
不縹緻
(
ぶきりょう
)
というのにもあたらない。学問に対する盲目的な帰依が、美に対する感覚を消磨してしまった。むきだしの浅黒い肌。ボウボウの眉毛。
地底獣国
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
なぜかというと、女が
不縹緻
(
ぶきりょう
)
で荒っぽいばかりでなく、まるで「吸出し
膏薬
(
こうやく
)
」のようだから、というのである。
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
在所は神奈川、年は三十、出戻りで
不縹緻
(
ぶきりょう
)
で、御飯を
炊
(
た
)
くより外には、あまり能はありません。
銭形平次捕物控:103 巨盗還る
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
孔明の新妻が、
不縹緻
(
ぶきりょう
)
なことは、この
俚謡
(
りよう
)
もいっているとおり、村では噂のたねらしい。
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
なぜかというと、女が
不縹緻
(
ぶきりょう
)
で荒っぽいばかりでなく、まるで「吸出し
膏薬
(
こうやく
)
」のようだから、というのである。
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
不
常用漢字
小4
部首:⼀
4画
縹
漢検1級
部首:⽷
17画
緻
常用漢字
中学
部首:⽷
16画
“不縹緻”で始まる語句
不縹緻者