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不知
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しれず
ふりがな文庫
“
不知
(
しれず
)” の例文
「婆さんか赤ん坊が消えてなくなりや不思議だが、若い娘や息子が行方
不知
(
しれず
)
になるのを一々不思議がつた日にや、江戸に住んぢや居られないぜ」
銭形平次捕物控:163 閉された庭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
怪我の高名と心付かぬ王は武勇なる者まさに絶美の女に配すべしとて、艶色桃花のごとき妙齢の姫君を由緒
不知
(
しれず
)
のかの小男の妻に賜ったという。
十二支考:01 虎に関する史話と伝説民俗
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
小舟町三丁目、俗に言う照降町の磯屋の新造でおりんという二十五になる女が二月ほど前に行方
不知
(
しれず
)
になった。
釘抜藤吉捕物覚書:06 巷説蒲鉾供養
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
一其の方父織江儀御用に付き小梅中屋敷へ
罷
(
まか
)
り越し帰宅の途中何者とも
不知
(
しれず
)
切害
被致候段
(
いたされそろだん
)
不覚悟の至りに
被思召
(
おぼしめされ
)
無余儀
(
よぎなく
)
永
(
なが
)
の
御暇
(
おいとま
)
差出候
(
さしだしそうろう
)
上は
向後
(
こうご
)
江戸お屋敷は
不及申
(
もうすにおよばず
)
御領分迄立廻り申さゞる旨
被仰出候事
(
おおせいでられそろこと
)
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
が、たゞ二人の口から、若の行方
不知
(
しれず
)
になつた夕刻、屋敷から外へ出たものは一人もなかつたことだけは確かめました。
銭形平次捕物控:172 神隠し
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
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「それつきりですが、行方
不知
(
しれず
)
になつた、先代の主人與惣六は、その時四十八で、若い時馬の
糧葉切
(
かひばきり
)
で切つて、左の人差指が無くなつて居た相ですよ」
銭形平次捕物控:284 白梅の精
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「よし、それほど言ふなら行つてやらう。二人一緒に行方
不知
(
しれず
)
になるのは、餘つ程深いわけのあることだらう」
銭形平次捕物控:202 隠し念仏
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
肝腎の娘を預けた仁兵衞といふ百姓は、なにか良からぬことを仕出かして、五年前に土地を賣つて行方
不知
(
しれず
)
。
銭形平次捕物控:175 子守唄
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「大事の/\一人娘が行方
不知
(
しれず
)
になつたが、その代りのニセ首を、成敗することも突き出すこともならねエ」
銭形平次捕物控:109 二人浜路
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「外ぢや御座いませんが、——行方
不知
(
しれず
)
になつた清水さんの掛り人のお夏といふ娘のことを、何うかしたら、浪人者の大井半之助さんが御存じぢやありませんか」
銭形平次捕物控:112 狐の嫁入
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「一年前から行方
不知
(
しれず
)
になつて居りましたが、朝田屋が中坂で燒け出されて、坂下の私の家の隣りへ越して來た頃から、チヨイチヨイ姿を見せるやうになりました」
銭形平次捕物控:178 水垢離
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「三年前、御處刑になるばかりのところを繩拔けをして行方
不知
(
しれず
)
になつたとは聽いて居りますが」
銭形平次捕物控:103 巨盗還る
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
下手人の銀三は處刑され、
白痴
(
ばか
)
の猪之助は行方
不知
(
しれず
)
になつて、大分經つた後のことです。
銭形平次捕物控:262 綾の鼓
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「逢ひませんよ、——彫辰は旅へ出て留守、竹町の彫定は、三日前から行方
不知
(
しれず
)
ですぜ」
銭形平次捕物控:300 系図の刺青
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
六助はそれつきり行方
不知
(
しれず
)
。お夢は一と目千兩と言はれた美しさが
崩
(
くづ
)
れ果てて、見る影もない姿を橋の袂にさらし、右や左と物乞ひをして居たのは、それから又三年も後のことでした。
銭形平次捕物控:213 一と目千両
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
娘のお清は相變らず姿を見せず、寶屋の家の者でも近頃はお清のことなどを心配して居るものはなく、母親のお利榮さへ、行方
不知
(
しれず
)
になつた娘のことを、口にも出さないといふ有樣です。
銭形平次捕物控:165 桐の極印
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
六助はそれっきり行方
不知
(
しれず
)
。お夢は一と目千両と言われた美しさが崩れ果てて、見る影もない姿を橋の袂にさらし、右や左と物乞いをして居たのは、それからまた三年も後のことでした。
銭形平次捕物控:213 一と目千両
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
番頭の扇三郎は、行方
不知
(
しれず
)
になり、小僧の八百吉は、親許の八百屋に戻りましたが、間もなく百壽園の忍に話して、親のない子のお道を引取り、行々は——などと世間の氣を揉ませてをります。
銭形平次捕物控:322 死の秘薬
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「人間が二人やられて、その上清水の息子が行方
不知
(
しれず
)
になりましたよ」
銭形平次捕物控:112 狐の嫁入
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
今田屋茂左衞門と申しまして、——兩親に亡くなられて、江戸の叔母を頼つて參りましたが、それも行方
不知
(
しれず
)
になり、途方に暮れてゐるところを、親方の先代に拾はれて、藝を仕込んでもらひました。
銭形平次捕物控:210 飛ぶ女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「お清が行方
不知
(
しれず
)
になつたが、お前に心當りはないのか」
銭形平次捕物控:165 桐の極印
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「永井和泉守樣は二年前に亡くなり、
跡取
(
あととり
)
の鐵三郎樣が三年前から行方
不知
(
しれず
)
で、今は和泉守の遠い伯父平馬樣といふのが後見格で、主人同樣に振舞つてゐますよ。平馬樣の子の平太郎といふ方が跡目相續するさうで——」
銭形平次捕物控:080 捕物仁義
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「白梅屋敷の先代——あのお組といふ娘の父親の與惣六は、今から五年前、義理の弟の金兵衞と一緒に、その四谷の親類へお祝事で招ばれて行き、弟の金兵衞はそのまゝ泊り、兄の與惣六は、白山の家へ歸ると言つて出たつきり、行方
不知
(
しれず
)
になつてしまつた相だ」
銭形平次捕物控:284 白梅の精
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“不知”の意味
《名詞》
知らないこと。
知恵がないこと。愚かなこと。
(出典:Wiktionary)
不
常用漢字
小4
部首:⼀
4画
知
常用漢字
小2
部首:⽮
8画
“不知”で始まる語句
不知火
不知不識
不知哉丸
不知哉
不知案内
不知庵
不知人
不知火銭
不知毛
不知森