“三国屋”の読み方と例文
読み方割合
さんごくや100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
口がおのづからポカンと開いたも心付かず、臆病らしい眼を怯々然きよろきよろと両側の家に配つて、到頭、村もはづれ近くなつたあたりで、三国屋さんごくやといふ木賃宿の招牌かんばんを見付けた時は、かれには
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
三国屋さんごくやの亭主といふのは、長らく役場の使丁こづかひをした男で、身長せたけが五尺に一寸も足らぬ不具者かたはもの、齢は四十を越してゐるが、髯一本あるでなし、額の小皺を見なければ、まだホンの小若者としか見えない。
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)