丁卯ていぼう)” の例文
きて蒸気筒中の水を沸騰して、その蒸気にって水車を旋転せしめ、風雨に拘らず自由に進退せしむる船なり。文化四丁卯ていぼうの歳創製する所という
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
慶応三年丁卯ていぼう五月六日、鷲津毅堂は御物頭おんものがしら格に座席を進められ明倫堂督学に任ぜられた。藩主元千代の「御読書御相手御用并に侍講」は従前の通りということである。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
本年三十二歳、甲子こうしノ年、乙丑いつじゅうノ月、丙寅へいいんノ日、丁卯ていぼうノ時刻に生れました。……が先生、金が入るとか、損するとか、そんな日常茶飯事は、貴筮きぜいに伺う必要はありません。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
昭和二年丁卯ていぼう五月稿
向嶋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)