“一豊”の読み方と例文
読み方割合
かずとよ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
忠兵衛の祖先は山内但馬守たじまのかみ盛豊もりとよの子、対馬守つしまのかみ一豊かずとよの弟から出たのだそうで、江戸の商人になってからも、三葉柏みつばがしわの紋を附け、名のりにとよの字を用いることになっている。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
一豊かずとよの妻など、いやなこった。だまって、百円のへそくり出されたとて、こちらは、いやな気がするだけだ。なんにも要らない。はい、と素直な返事だけでも、してお呉れ。
HUMAN LOST (新字新仮名) / 太宰治(著)
小河平兵衛おかわへいべえは予定のとおりその翌日加賀を出発して土佐へ往った。土佐では山内家の二代忠義ただよし一豊かずとよあとを継いで、土佐藩の藩主となっていた。深尾主人は平兵衛を家の珍客として歓待した。
水面に浮んだ女 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)