“一撫”の読み方と例文
読み方割合
ひとな100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
可懐なつかしいわ、若旦那、盲人の悲しさ顔は見えぬ。触らせて下され、つかまらせて下され、一撫ひとなで、撫でさせて下され。)
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と、大高源吾は、ほっと胸を一撫ひとなでした心地だった。それからも、おとなうたびに、心づけを贈った。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
祖父は最後にこう呟いて、真赤にやけた向こうずね一撫ひとなでして腰を伸ばした。そして、菊枝を蹴起こしてやるというような意気込みで、彼女の寝ている部屋に這入って行った。
緑の芽 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)