一刎ひとは)” の例文
と云うと、一刎ひとはね刎ねたままで、弾機ぜんまいが切れたようにそこに突立つったっていた身構みがまえが崩れて、境は草の上へ投膝なげひざで腰を落して、雲が日和下駄ひよりげた穿いた大山伏を、足の爪尖つまさきから見上げて黙る。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
血が伝わるのを一刎ひとはね刎ねてひねる。
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)