“薄荷糖”の読み方と例文
読み方割合
はっかとう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
凍った地面がバリバリ砕けて、下の雪水が容赦なくはねかかった。やがて、幾百と云う氷柱つらら薄荷糖はっかとうのように飾り立った堂の全景が、朧気おぼろげに闇の中へ現われた。
聖アレキセイ寺院の惨劇 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
薄荷糖はっかとうの菓子があったろう。婆さんに云って、茶を入れて来いと云ってくんな。旦那、そこにある井戸水あ冷とうがすぜ、お肌でも拭いておくんなさい。てめえたちも、一服しろ』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あめは、今でも埋火うずみびなべを掛けて暖めながら、飴ん棒と云う麻殻あさがらの軸に巻いて売る、にぎやかな祭礼でも、びたもので、お市、豆捻まめねじ薄荷糖はっかとうなぞは、お婆さんが白髪しらが手抜てぬぐいを巻いて商う。
茸の舞姫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)