“薄荷草”の読み方と例文
読み方割合
はっかそう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
伊織は、へなへなと坐りこんで、薄荷草はっかそうの露をめた。口がかわいてたまらなかったのである。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
竹煮草たけにぐさの森のような茂みの傍を通り、仄白い野菊の一ぱい咲いている野原の一片が眼に残り、やがて薄荷草はっかそうがくんくん匂って里近くなって来た往還で、かの女はタクシーを拾って
母子叙情 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
冷やかな朝の冷気が、薄荷草はっかそうを噛むように口へ流れこんできた。
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)