“パス”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
中止20.0%
及第20.0%
合格20.0%
派司20.0%
隘路20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「つまり、誰の……誰さまのことをあてつけて……あなたは今……だが、まあ、どうでもいい! くだらないことだ! 後家さんなんだからな! 未亡人なんだからな! 許してやろう……中止パスだ!」
だからこの「赤か・黒か」に賭けることも出来るし、そのほか偶数奇数、それから三十六のうち十八までを落第マンケ、十八以上を及第パスとしてこれらにも張り得る。
踊る地平線:09 Mrs.7 and Mr.23 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
ほんの僅かの誇張や不自然——それはオペラの舞臺などでは易々と合格パスしてしまうものであるが——があっても、曲全體の意味はたちどころに損われ滅ぼされてしまうのである。
女としたら、死体の傍に寄るだけでも気味が悪いだろうに、金歯を奪うオンボーみたいに矢萩のヨイチ(財布)から中身を抜き取ると、分厚な札束と一緒に派司パスめいたものを俺に差し出して
いやな感じ (新字新仮名) / 高見順(著)
で今、もしもその辺りを絶好の月夜にながめたとしたら……。雪嶺銀渓、藍の影絵をつらねているワカン隘路パスのかなた、銀蛇とうねくる温霧谷氷河の一部が、ときどきかげるのはおそろしい雪崩なだれか。
人外魔境:10 地軸二万哩 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)