“コレラ”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:これら
語句割合
虎列剌32.1%
虎列拉32.1%
虎烈剌10.7%
虎列刺7.1%
虎疫7.1%
維們3.6%
虎刺拉3.6%
霍乱3.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
みんな虎列剌コレラを怖ろしがって、外から雨戸を目張りしただけで消毒したらしく、家の中の品物が一つも動かしてなかったのが非常な天祐であった。
無系統虎列剌 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「アーッ。ウハフハフハフハフィット……と……何だろう一体……嘔きよるらしいが……まだ虎列剌コレラの出る時候じゃないようだが……」
霊感! (新字新仮名) / 夢野久作(著)
虎列剌コレラ病博士とか腸窒扶斯ちょうチフス博士とか赤痢せきり博士とかもっと判然と領分を明らかにした方が善くはないかと思う。
道楽と職業 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
しかしわたくしはほゞ抽齋の病状をつくしてゐて、その虎列拉コレラたることを斷じたが、米庵を同病だらうと云つたのは、推測に過ぎなかつた。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
ビスマルクは英吉利製のヰスキイでもある事かと振り返つて壜を覗いてみた。壜にはこの政事家の好きな独逸語で「虎列拉コレラ菌の培養液」と書いてあつた。
虎列拉コレラ流行はやり出した為め大阪名物の一つ、築港の夜釣よつりが出来なくなつたのは、釣好きにとつて近頃の恐慌である。
けれども虎烈剌コレラおそれて虎烈剌にかからぬ人のごとく、神に祈って神にてられた子のごとく、余は今日きょうまでこれと云う不思議な現象に遭遇する機会もなく過ぎた。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
——それを見ると僕は、キット母が虎烈剌コレラか何かにかかったのに違いない。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
拷問ちうたて、痛いだけの事で何でもなかったが、酒が飲めんのには降参した。飲みとうて飲みとうてならぬところへ、ちょうど虎烈剌コレラ流行はやってなあ。獄卒がこれを消毒まよけのために雪隠せついんれと云うて酢をれたけに、それを我慢して飲んだものじゃ。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
彼は虎列刺コレラで死んだので、その時は公な葬式が許されず、今や、三ヶ月後になって、それが行われるのである。
而もその人々は、虎列刺コレラが猖獗を極めているからでもあろうが、みんな死んで了ったかの如くである。
朝飯前あさめしまへ仕事しごとにして天下てんかをどろかす事虎列刺コレラよりもはなはだしく天下てんか評判ひやうばんさる〻事蜘蛛くもをとこよりもさかんなるは唯其れ文学者あるのみ、文学者あるのみ。
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
中の段には米の塊〔餅のことであろう〕が二つと、桃をのせた皿とがあるが、先祖の中に虎疫コレラで死んだものがありとすれば、桃の一皿はまことに暗示的なお供物であろう。
虎疫コレラが大流行で、我々は生のもの、例えば葡萄ぶどうその他の果実や、各種の緑色の物を食わぬようにせねばならぬ。
が、二葉亭が着くと間もなく哈爾賓では猛烈な虎疫コレラが流行して毎日八百五十人という新患者を生じ、シカモ防疫設備が成っておらんので患者の大部分がたおれてしまうという騒ぎであったから、市民は驚慌して商売はほとんど閉止してしまった。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
タチマチニシテ島原ノ妓楼廃止セラレテ那ノ輩這ノ地ニ転ジ、新古互ニ其ノ栄誉ヲ競フニオヨンデ、好声一時ニ騰々タルコトヲ得タリ。(中略)現在大楼オオミセト称スル者今其ノ二三ヲ茲ニ叙スレバ即曰ク松葉楼(俚俗大松葉ト称ス即創立松葉屋是也)曰ク甲子楼(即創立大黒屋是也)曰ク八幡楼、曰ク常盤楼、曰ク姿楼、曰ク三木楼等、維們コレラ最モ群ヲ出ヅ。
上野 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
九月に入つて登記所の庭に黄色い鶏頭の花が咲くやうになつてもまだ虎刺拉コレラは止む気色もない。
水郷柳河 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
それによると赤痢及び小児霍乱コレラは全く無く、マラリヤによる熱病はその例を見るが多くはない。