“虎疫(コレラ)” の例文
横浜と東京とにアジア虎疫(コレラ)が勃発したという、恐しい言葉が伝った。この国の政府の遠慮深謀と徹底さとには、目ざましいものがある。
二葉亭が着くと間もなく哈爾賓では猛烈な虎疫(コレラ)が流行して毎日八百五十人という新患者を生じ、シカモ防疫設備が成っておらんので患者の大部分が斃(たお)れてしまうという騒ぎであったから
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
虎疫(コレラ)が大流行で、我々は生のもの、例えば葡萄(ぶどう)その他の果実や、各種の緑色の物を食わぬようにせねばならぬ。加之(しかのみならず)、冷い水は一口も飲んではいけない。
中の段には米の塊〔餅のことであろう〕が二つと、桃をのせた皿とがあるが、先祖の中に虎疫(コレラ)で死んだものがありとすれば、桃の一皿はまことに暗示的なお供物であろう。