“コクリコ”の漢字の書き方と例文
語句割合
雛罌粟100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
初更しよかうの頃、甲板かふばんの長椅子にさふらふに、オルレアンやツウルあたりの野の雛罌粟コクリコの花の盛りの目に見えさふらうて私は泣き申しさふらひき。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
近い所も遠い所も家は低くてそして代赭色たいしやいろの瓦で皆いてある。態とらしく思はれる程その小家の散在した間間に木の群立がある。雛罌粟コクリコの花が少しあくどく感じる程一面に地の上に咲いて居る。
巴里の旅窓より (旧字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
麦と葡萄ぶだう青白あおじらんだ平野の面に赤と紫の美しい線をいろどるのは、野生の雛罌粟コクリコと矢車草とがすべての畦路あぜみちと路傍とをうづめて咲いて居るのである。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
黄ばんだ麥と雛罌粟コクリコ
巴里の旅窓より (旧字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
雛罌粟コクリコの盛りの頃にはなほいま一人ひとりして故郷ふるさとを見に帰るべき心ゆめ持たずさふらひき。」
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
ツウルの野辺のべ雛罌粟コクリコ
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)