“ひなげし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
雛罌粟45.8%
雛芥子41.7%
虞美人草8.3%
美人草4.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
木蔭には野生の雛罌粟ひなげし其他そのたの草花がたけ高くさき乱れて、山鳩のむれが馬蹄の音にも驚かずにりて居る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
彼は二人の間の空間をかつての生き生きとした愛情のように美しくするために、花壇の中からマーガレットや雛罌粟ひなげしをとって来た。
花園の思想 (新字新仮名) / 横光利一(著)
下を眺めると雛罌粟ひなげし撫子なでしこや野菊や矢車草の花の中には青い腰掛バンクが二つ置かれて居る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
百合さんは私の姿を見ると雛罌粟ひなげしのやうに紅くなつた。
恢復期 (新字旧仮名) / 神西清(著)
矢車菊や雛罌粟ひなげしが我々の腕にはみ出してゐた。
ブダペストへ出発。オーストリアからハンガリアの野へかけて、雛芥子ひなげしが所嫌わず生えている。ダニユーブ河は雛芥子とともに太っていく。
欧洲紀行 (新字新仮名) / 横光利一(著)
襖の根に置いてある本棚の側に、白い大きな壺に雛芥子ひなげしの花が沢山たばねて揷してあるのが、電気の灯の中に赤く目立つて見えた。
桑の実 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
雛芥子ひなげしくれないは、美人の屍より開いたと聞く。光堂は、ここに三個の英雄が結んだ金色こんじきこのみなのである。
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
線路に近いところには低い堤がのたくってつづいて、紅い雛芥子ひなげしと紫のブリュー・ベルとが一面に咲きみだれている。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
一昨日からの花の壺の雛芥子ひなげしが、最早もうほろ/\と散り落ちて了つたらしく、その花びらも反古の中に交つてゐた。
桑の実 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
昨日きのふ君がありしところにいまは赤く鏡にうつり虞美人草ひなげしのさく
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
名よ脆かりし虞美人草ひなげし
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
『雄蕋の頭についてゐる二つ重なつたやうな袋はやくと云ふのだ。そしてその袋の中にはいつてゐる粉は花粉と云ふのだ。丁子や百合や、其他大抵の植物の花粉は黄色だが、美人草ひなげしのは灰色をしてゐる。』