“ゆさ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
66.7%
遊佐33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
きょうはまるで朝から日射しものぞかせない灰色の冬空がますます低くおりてきて、ふきあげるひどいらッ風が、腰かけている赤肌の松の巨木をユサユサとゆさぶった。
冬枯れ (新字新仮名) / 徳永直(著)
今能く寝付いて居るし、遊んでおいでな、ゆさぶっても病気疲れで能く寝て居るから、こゝで何を云っても旦那に聞える気遣きづかいは無し、他に誰も居ないから、真に差向いで話しするがね
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
が結局友達に遊佐ゆさ右太吉うたきちといふ、素姓のよくないのがあり、それが時々誘ひ出しては、伜の彌三郎に惡いことを教へるのだといふことになります。
遊佐ゆさ河内守、それがしも同様御願い申す。」
雪たたき (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「そりや、あります。遊佐ゆさの右太吉、評判はよくないが、そんな惡い人間ぢやございません」
「顏だけは知つて居ますよ。遊佐ゆさ右太吉うたきちとか言ふ、厄介な男で、庄司の若旦那の彌三郎さんは眤懇ぢつこんにして居るやうだが、油斷のならない男です。——少し上方訛かみがたなまりがありますが」