“みのじ”の漢字の書き方と例文
語句割合
美濃路100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
広き都に置きかね漂泊ただよいあるきの渡り大工、段々と美濃路みのじ信濃しなのきたり、折しも須原すはらの長者何がしの隠居所作る手伝い柱を削れ羽目板をつけろと棟梁とうりょう差図さしずには従えど、墨縄すみなわすぐなにはならわぬ横道おうどう
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「天蔵の一味は、手下を加えて約七十人ばかりの同勢。東春日井ひがしかすがいの山道へかかって、美濃路みのじへ逃げ越えてゆくらしい足どり」
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
洋服に草鞋穿わらじばきで、寂しい旅人のように、三吉は村へ入った。ずっと以前大火があって駅路の面影おもかげもあまり残っていなかった。そこは美濃路みのじの方へ下りようとする山の頂にあった。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)