“みかわのくに”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
三河国66.7%
参河国33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これはあずまの銭なしが、一年ひととせ思いたつよしして、参宮を志し、かすみとともに立出でて、いそじあまりを三河国みかわのくに、そのから衣、ささおりの、安弁当のいわしの名に、紫はありながら、杜若かきつばたには似もつかぬ
伊勢之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
つまり随時に、駕籠になり馬になり、場合によっては、徒歩かちにもなって、江戸表からおよそ八十四五里の三河国みかわのくに幡豆郷はずのごう横須賀村よこすかむらの領地を指して、変事と同時に、一気に急いで来たものであろう。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
湖山はこれより先嘉永四年の冬かつき、参河国みかわのくに吉田の城主松平伊豆守信古のぶひさの儒臣となっていたので、海防に関する意見書を藩主に呈し
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
棭斎の家は津軽の用達ようたしで、津軽屋と称し、棭斎は津軽家の禄千石をみ、目見諸士めみえしょし末席ばっせきに列せられていた。先祖は参河国みかわのくに苅屋かりやの人で、江戸に移ってから狩谷氏を称した。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)