“まるのみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
丸鑿55.6%
丸呑44.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私はこの像製作の少し前頃から丸刀がんとうを使い始めたのではないかと思う。丸鑿まるのみは、製作上の実際から考えると飛鳥あすか時代にはなく、飛鳥時代は平鑿ばかり使ったのだろうと思う。
回想録 (新字新仮名) / 高村光太郎(著)
客は続けて、胆石病の痛みは丸鑿まるのみまれるようだ、と云った。胃のさしこみは小刀でえぐられるようだし、肝臓の痛みはきりで穴をあけられるようである。
雪の上の霜 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
大きなおそなえに小さいおそなえ附着くっついてヤッサモッサを始める段になると、もう気が逆上うわずッて了い、丸呑まるのみにさせられたギゴチない定義や定理が、頭の中でしゃちこばって
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
非実験的に丸呑まるのみにし自ら信条の純正を以て誇り、人にゆるにこれを以てし、もし人の信仰または行為にして自分らの信条と相反する時は、ただちに彼を不信非行の罪人つみびととして排斥せんとする。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)