“まのび”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
間伸66.7%
間延33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
繼穗つぎほもなくヌツと出たのは、南部坂下屋敷の裏門を預かる老爺、今まで手内職をして居たらしい埃を拂つて、凡そ胡散臭うさんくささうにガラツ八の間伸まのびのした顏を眺めやるのでした。
などと間伸まのびのした、しかも際立きわだって耳につく東京の調子でる、……その本人は、受取口から見たところ、二十四、五の青年で、羽織はおりは着ずに、小倉こくらはかまで、久留米くるめらしいかすりあわせ
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「遊ばせてくれますか、」と種田君はいつもの間延まのびな調子で云つたあとで、「エヘツヘヘ」と可笑しくもないのに笑ふと云つた風に軽く笑つた。
二黒の巳 (新字旧仮名) / 平出修(著)
あの雪駄直しは、山谷の巳之松みのまつといふ男さ。わけがあつて自分から身を落してあんなことをして居るんだとよ、わけても柔術やはらは名人ださうで、お前のやうな間延まのびのした人間を
別嬪べつぴんになつたねえ。」間延まのびの口調がいかにも誇張のない驚きをあらはしてゐる。
二黒の巳 (新字旧仮名) / 平出修(著)