“ぼくこん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
墨痕88.9%
木棍11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鉄門はすでに固くとざされたり、赤煉瓦あかれんぐわへいに、高く掲げられたる大巾おほはばの白布に、墨痕ぼくこん鮮明なる「社会主義大演説会」の数文字のみ、燈台の如く仰がれぬ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
されば本文にもいへるごとくかりそめにいひすてたる薬欄やくらんの一句の墨痕ぼくこんも百四十余年ののちにいたりて文政の頃白銀の光りをはなつぞかし、論外不思議ろんぐわいふしぎといふべし。
まくり手には、鉄の如意にょいかと思う、……しかも握太にぎりぶとにして、たけ一尺ばかりの木棍ぼくこんを、異様に削りまわした——はばかりなく申すことを許さるるならば、髣髴ほうふつとして、陽形ようけいなるを構えている。
露萩 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)