“ぼっこん”の漢字の書き方と例文
語句割合
墨痕100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「火急の際ぢや、ええと何かいい文句はないかいな」と呟いたところを見ると、文句もどうやら有り合せらしいが、墨痕ぼっこん淋漓りんりとしてさすがだつた。
地獄 (新字旧仮名) / 神西清(著)
と、なすり付けてある墨痕ぼっこんでありました。その不敵な筆法は、これに目をみはるものを嘲るように生々なまなまとした墨色すみいろです。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
墓標には墨痕ぼっこんあざやかに「片岡浪子の墓」の六字を書けり。海軍士官は墓標をながめて石のごとく突っ立ちたり。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)