“ねっこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
根株66.7%
木棍33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
心に悲しいおもいがあって、柳の根株ねっこに腰かけてつくづくと眺めて居ると、お光の眼には山が段々近うなって、微笑んで小手招こてまねぎするように思われる。
漁師の娘 (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
千歳村でも戸毎にかいこは飼いながら、蚕室を有つ家は指を屈する程しか無い。板の間に薄べりいて、大きな欅の根株ねっこの火鉢が出て居る。十五六人も寄って居た。石山氏が
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
成程お光は久し振りに歌い出して、また久しぶりに柳の根株ねっこに腰をかけた。そして久しぶりに筑波の方を眺めた。
漁師の娘 (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
歌うと泣く、泣くと直ぐ柳の根株ねっこに行って筑波を眺める。ややしばし眺める。筑波は常にお光の心を慰めた。
漁師の娘 (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
やあ、朱塗の木棍ねっこは、白い膚をさいなみつつ、烏賊のあざれがにおいを放って、また打つとともにムッと鼻をついた。
露萩 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
声をおさえて、真赤な木棍ねっこで、かもじをつついて
露萩 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)