“ほどばし”の漢字の書き方と例文
語句割合
100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
遠い所でかう云つた畑尾のこひが鏡子の耳に響いた。ほどばしるやうないきほひで涙の出て来たのはこれと同時であつた。
帰つてから (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
その土煙の舞いあが合間あいまに、薄紫の光がほどばしるのも、昼だけに、一層悲壮だった。しかし二千人の白襷隊しろだすきたいは、こう云う砲撃の中にを待ちながら、やはり平生の元気を失わなかった。
将軍 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
自土即浄土じどそくじょうどと観じさえすれば、大歓喜だいかんぎの笑い声も、火山からほのおほどばしるように、自然といて来なければならぬ。おれはどこまでも自力じりきの信者じゃ。——おお、まだ一つ忘れていた。
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)