“べんこう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
弁口42.9%
弁巧21.4%
沔口14.3%
辯口14.3%
辯巧7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「千坂は弁口べんこう武士だ、戦場へは出ずに留守城で稼ぐ、そう申しているのをご存じですか」
城を守る者 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「黙れ黙れ。多くの先輩をないがしろに致したさえ、言語に絶えた僭越。その上に小野派一門の恥さらしを致しおって何言い訳がある。弁巧べんこうは無用じゃ」
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まず、総勢三十万を発し、居巣門きょそうもんから魏の合淝がっぴ彩城さいじょうを取る。また陸遜りくそん諸葛瑾しょかつきんらに江夏こうか沔口べんこうを撃たせて襄陽じょうようへ突入させ、孫韶そんしょう、張承などを広陵地方から淮陽わいようへ進ませるであろう
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
少したくましい感じがあるにしても、色白の坊主頭、辯口べんこうがよくて愛嬌があつて、申し分のない男振りでしたが、斯う赤い扱帶しごきで絞め殺された姿を、早春の柔かい朝日に照し出されたところは
医術のほうの手腕うでは大したことはないらしいが、幇間たいこもち的な、辯巧べんこうの達者な男なので、この脇坂山城守をはじめ、こういう大所おおどころを病家に持って、無礼御免に出入りしているのだ。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)