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ふみくだ
ふりがな文庫
“ふみくだ”の漢字の書き方と例文
語句
割合
踏砕
100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
踏砕
(逆引き)
梯子段には敷物なければ、恰も氷を
踏砕
(
ふみくだ
)
くが如き物音、
人気
(
ひとけ
)
なき
家中
(
かちゆう
)
に響き、
何処
(
いづこ
)
より湧き
出
(
いづ
)
るとも知れぬ冷き湿気、死人の髪の如くに、余が襟元を撫で申候。
夜あるき
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
何事の起ったのかと種彦はふと心付けばわが
佇
(
たたず
)
む地の上は一面に
踏砕
(
ふみくだ
)
かれた水晶
瑪瑙
(
めのう
)
琥珀
(
こはく
)
鶏血
(
けいけつ
)
孔雀石
(
くじゃくせき
)
珊瑚
(
さんご
)
鼈甲
(
べっこう
)
ぎやまんびいどろなぞの
破片
(
かけら
)
で
埋
(
うず
)
め
尽
(
つく
)
されている。
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
物をもいわず裲襠を
剥取
(
はぎと
)
ってずたずたに引裂き鼈甲の櫛笄や
珊瑚
(
さんご
)
の
簪
(
かんざし
)
をば
惜気
(
おしげ
)
もなく
粉微塵
(
こなみじん
)
に
踏砕
(
ふみくだ
)
いた
後
(
のち
)
、女を川の中へ投込んだなり、いかにも
忙
(
せわ
)
しそうに川岸をどんどん駈けて行く。
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
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