“ふじいろ”の漢字の書き方と例文
語句割合
藤色100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし年が大分違うので、まだ二十はたちにもならないのに、品子には四十女のような小型の丸髷まるまげを結わせ、手絡てがらもせいぜい藤色ふじいろか緑で、着物も下駄げたの緒も、できるだけじみなものをえらんだ。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
藤色ふじいろ縮緬ちりめんのおこそ頭巾ずきんとともに信玄袋をわきへ押しやり、浪子の枕べ近く立ち寄るは島田の十七八、紺地斜綾はすあや吾妻あずまコートにすらりとした姿を包んで、三日月眉みかづきまゆにおやかに、凛々りりしき黒目がちの
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
大きなスペインふう玳瑁たいまいの飾りぐし、くっきりと白く細いのどを攻めるようにきりっと重ね合わされた藤色ふじいろえり、胸のくぼみにちょっとのぞかせた、燃えるようなの帯上げのほかは
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)