“びんづら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
60.0%
鬢面20.0%
鬢頬20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小走りに急いで来る、青葉の中に寄る浪のはらはらと爪尖つまさき白く、濃い黒髪のふさやかな双のびんづら浅葱あさぎひもに結び果てず、海水帽を絞ってかぶった、ゆたかほおつややかになびいて、色の白いが薄化粧。
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
旅の風はまたふたたび、馬上の高氏の鬢面びんづらをソヨソヨ後ろへ流れてゆく。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
自然、親房の声望は一ばい高く、彼みずからは法衣の宰相で剣もたいしていないが、つねに鬢頬びんづらに花をかざした大童子を左右にめしつれ、宮中の出入にはてぐるまを用い、日夜、軍議のていにみえる。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)