“ひっち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
筆致60.0%
引散20.0%
引断20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
不折ふせつの門人だが、金沢へ来てから、日本画特に南画なんがに趣味をもって、筆致ひっちの雄はなくも、軽快な色と頭とで、十分好きになれる絵を描いていた。油絵の方は月並つきなみだったが、こっちの方はよかった。
九谷焼 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
真白まっしろ油紙あぶらっかみの上へ、見た目も寒い、千六本を心太ところてんのように引散ひっちらして、ずぶぬれの露が、途切れ途切れにぽたぽたと足を打って、溝縁みぞぶちに凍りついた大根剥だいこんむきせがれが、今度はたまらなそうに
露肆 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「何だか知らんが、さんざ汚れて引断ひっちぎれているじゃないか。」
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)