“はんえん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
攀援28.6%
繁衍28.6%
範宴14.3%
攀縁14.3%
煩寃14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一層大なる要求を攀援はんえんすべき者があってこそ、小なる要求を抑制する必要が起るのである、徒らに要求を抑制するのはかえって善の本性にもとったものである。
善の研究 (新字新仮名) / 西田幾多郎(著)
富貴ふうき名誉めいよ、道徳より来たるものは、山林中の花の如く、おのずから是れ舒徐じょじょ繁衍はんえん、功業より来たるものは盆榼中ぼんこうちゅうの花の如く、便たちま遷徙せんし廃興はいこうあり。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
「宇治だの」範宴はんえんは立ちどまった。足の下を迅い水音が聞える。やっと、黄昏たそがれに迫って、この宇治川の大橋へかかったのであった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「では——ごきげんよろしゅう、和子さま、いや範宴はんえん様、これから寒くなりますから、おからだをな……すけどの、さようなら」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
常に戯虐に遭う、つねに群呼跳浪して至り、頭目胸項手足に攀縁はんえんす、こんして毛毬を成す、兵刃ありといえども、また施す所なし、往々死を致す〉。
女を生めばなお比隣ひりんに嫁するを得、男を生めば埋没して百草にしたがう。君見ずや青海のほとり、古来白骨人の収むるなし。新鬼は煩寃はんえんし旧鬼は哭す。天くもり雨湿うるおうて声啾々しゅうしゅうたり。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)