“はたごまち”の漢字の書き方と例文
語句割合
旅籠町100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その時旅籠町はたごまちとおりの方から、同じこの小路を抜けようとして、薄暗い中に入って来たのは、一にんの美少年。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
つゝみ脊負しょってわず旅籠町はたごまちを歩いたぐらいでは何程の事も有りませんで、此の頃は萬助の世話で瞽女町ごぜまちきますが、旅籠屋も有りますから些とは商いも、瞽女町だけにまア小間物は売れますが
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
西が知源寺ちげんじ摂津国町つのくにまち又二郎町またじらうまち、越後町、旅籠町はたごまち、南が大川、北が与力町をさかひとし、大手前から船場せんばへ掛けての市街は、谷町たにまち一丁目から三丁目までを東界ひがしさかひ上大かみおほみそ筋から下難波橋しもなんばばし筋までを西界にしさかひ
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
蝙蝠こうもりが黒く、見えては隠れる横町、総曲輪から裏の旅籠町はたごまちという大通おおどおりに通ずる小路を、ひとしきり急足いそぎあし往来ゆききがあった後へ、ものさみしそうな姿で歩行あるいて来たのは、大人しやかな学生風の
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)