-
トップ
>
-
ないじょう
見物はそういう
内情は知らない。ただ、
床几席に奉行のすがたが見えたし、
検証の
位置に
鐘巻一火がひかえたので
濠端でひっくり
返ったかれが、この
独楽をかえしてもらって
無事に
長屋へもどってきたところを見ると、あれから
龍太郎の
詰問にあって、
小太郎山いらいのこと、
躑躅ヶ
崎の
内情など
こう二人ずつ三
組にわかれて、
甲府の
城下へまぎれこみ、
大久保家の
内状をさぐったうえにて、
間隙をはかって
館のうちに
捕らわれている
咲耶子をすくいだす
目的をしめし合わせた。