“とんとう”の漢字の書き方と例文
語句割合
遁逃100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一瞬の奇蹟を眼下に見ながら、私は、今こそ、私の中なる夜が遠く遁逃とんとうし去るのを快く感じていた。
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)
不可解は恐怖になり、恐怖は遁逃とんとうを思わしめるに至った。で、何も責め立てられるでも無く、強請されるでも無いが、此男の前に居るに堪え無くなって、退こうとした。
雪たたき (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
冬にいたりて帰蟄きちつする者なればなり、つ一行二十七名の多勢なれば、如何なる動物どうぶつと雖も皆遁逃とんとうしてただちにかげしつし、あへがいくわふるものなかりき、折角せつかく携帯けいたいせる三尺の秋水しうすゐむなしく伐木刀とへん
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)