“とおりす”の漢字の書き方と例文
語句割合
通過100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
よいの為に上気はしていたけれど、それ故に一層魅力を加えた、この美貌の青年は、私の夫であるという、異様な観念が、私の頭をかすめて通過とおりすぎたのである。
孤島の鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
漸々ようよう二人が近寄ってつい通過とおりすぎる途端、私は思わずその煙草たばこを一服強く吸った拍子に、その火でその人の横顔を一寸ちょいと見ると驚いた、その蒼褪あおざめた顔といったら、到底とうてい人間の顔とは思われない
青銅鬼 (新字新仮名) / 柳川春葉(著)
やがて師匠のうちに曲る横町も通過とおりすぎて、花園橋の上に茫然ぼうぜんと立っていたのだ。
死神 (新字新仮名) / 岡崎雪声(著)