“てっこうきゃはん”のいろいろな漢字の書き方と例文
今まで
肥柄杓一つ持った事のない一知が、女のように首の附根まで手拭で包んだ、
手甲脚絆の甲斐甲斐しい姿で、下手糞ながら一生懸命に牛の尻を追い、
鍬を振廻して行く後から
頭には昔ながらの小さい
髷を乗せて、小柄ではあるが色白の
小粋な男で、
手甲脚絆のかいがいしい
扮装をして、肩にはおでんの荷を担ぎ、手には
渋団扇を持って、おでんや/\と呼んで来る。
青い二ツ折の編笠に日を
避けていた。
八幡祭の揃いらしい、白地に荒い
蛸絞りの浴衣に、赤い帯が嬉しかった。それに浅黄の
手甲脚半、
腰蓑を附けたのが滅法好い形。
鉄無地の
道行半合羽、
青羅紗の
柄袋、
浅黄甲斐絹の
手甲脚半、
霰小紋の
初袷を裾短かに着て、袴は穿かず、鉄扇を手に持つばかり。斯うすると竜次郎の男振りは、
一入目立って光るのであった。