“てっこうきゃはん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
手甲脚絆81.8%
手甲脚半18.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今まで肥柄杓こえびしゃく一つ持った事のない一知が、女のように首の附根まで手拭で包んだ、手甲脚絆てっこうきゃはんの甲斐甲斐しい姿で、下手糞ながら一生懸命に牛の尻を追い、くわを振廻して行く後から
巡査辞職 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
頭には昔ながらの小さいまげを乗せて、小柄ではあるが色白の小粋こいきな男で、手甲脚絆てっこうきゃはんのかいがいしい扮装いでたちをして、肩にはおでんの荷を担ぎ、手には渋団扇しぶうちわを持って、おでんや/\と呼んで来る。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
青い二ツ折の編笠に日をけていた。八幡祭はちまんまつりの揃いらしい、白地に荒い蛸絞たこしぼりの浴衣に、赤い帯が嬉しかった。それに浅黄の手甲脚半てっこうきゃはん腰蓑こしみのを附けたのが滅法好い形。
悪因縁の怨 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
鉄無地の道行みちゆき半合羽はんがっぱ青羅紗あおらしゃ柄袋つかぶくろ浅黄あさぎ甲斐絹かいき手甲脚半てっこうきゃはん霰小紋あられこもん初袷はつあわせを裾短かに着て、袴は穿かず、鉄扇を手に持つばかり。斯うすると竜次郎の男振りは、一入ひとしお目立って光るのであった。
死剣と生縄 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)